お茶の家系図
駒「おかんが言うにはね、和菓子で薄茶色のパリパリの皮で包んだ奴やねん...」
内「最中やないかい」
駒「関係性でいうと、マカロンの先祖らしい」
内「最中やないかい、たしかマカロンのひいひいひいじさんが最中や」
これは2019M-1グランプリチャンピオン「ミルクボーイ」さんが爆笑をかっさらったネタ「最中」の一コマです。
そして後半で
内「おかんわかってる?最中の家系図わかってる?
マカロンの先祖が最中
最中のいとこがもみじ饅頭
最中の腹違いの兄弟が八つ橋とおたべ
最中の双子が最中
んで、最中とアイスの子がモナ王やないかい」
ここであなたの頭の中にも何となく最中の家系図が浮かびましたよね。
あの甲子園のトーナメント表みたいな家系図が。
そこで今回は、よくある質問を踏まえて「お茶の家系図」をつくってみようと思います。
お客様からよくいただく質問の一例をあげるとこんな感じです
・緑茶とウーロン茶と紅茶の違いは?
・掛川茶は健康に良いと聞くけど、牧之原茶はどうなの?
・二番茶はあと何を頑張れば一番茶になれるの?
この質問への答えは、コラムの最後でお知らせしますね。
発酵の度合いによる違い
まず、緑茶、ウーロン茶、紅茶はすべて親が同じです。つまり、同じお茶の葉からできています。なので3人(人か?)は兄弟です。その違いはお茶の葉の発酵度合いの違いです。発酵というのは、茶葉を揉んでタンニンを酸化させることです。発酵が進むにしたがって葉緑素が壊され、緑色から茶色、褐色へと変化します。不発酵の緑茶が緑色、半発酵のウーロン茶が茶色、全発酵の紅茶が褐色といった具合です。
製法、育成法による違い
ここからは緑茶の関係性を見てみましょう。ここでの違いは、家庭環境とか教育方針の違いだと思ってください。中級家庭の家で育つか、お金持ちの家に育つか、はたまたスポーツ一家に生まれるか、といった違いです。
緑茶の最もオーソドックスなのは「煎茶」ですが、仕上げる工程の中の「蒸し」という作業を長めにとると「深むし茶」になります。摘み取る前の茶畑に、覆いをかぶせて日光を遮り茶葉に甘みを閉じ込めて育てたのが「玉露」です。
摘み取り時期による違い
ここでの違いは長男・長女~四男・四女といった生まれた順番の違いです。お茶は春先に一番茶が誕生します。いわゆる新茶です。一番茶が最も旨味が多く含まれ、取引価格も高いです。それから秋までに計4回摘むことができますが、後になるほど旨味が減って、取引価格も安くなります。なので、農家さんによっては同じ労力で安くなるくらいなら三番茶・四番茶は摘むのをやめようというところもあります。
産地による違い
ここでの違いは単純に出身地の違いです。人間に出身地による県民性があるように、お茶にも産地ごとの特色があります。さらに、同じ静岡県民でも、浜松市民もいれば掛川市民もいるように、静岡茶の中にも産地がいくつかあり、それが掛川茶だったり天竜茶だったりします。
まとめ
「お茶の家系図」の画像をご覧ください。
・同じお茶の葉から、発酵度合いで緑茶、ウーロン茶、紅茶に分かれる
・同じ緑茶でも、生育法・製法によってタイプが分かれる
・摘み取り時期によって違いがあり、一番茶(新茶)が最も旨味があり高価になる
・産地によって特性があり、同じ静岡茶でもさらに細かい産地がある
ということになります。この説明でうまく伝わったでしょうか?
質問にお応えると
・緑茶とウーロン茶と紅茶の違いは?
→ 発酵度合いの違いです
・掛川茶は健康に良いと聞くけど、牧之原茶はどうなの?
→ 牧之原茶もその他のお茶も健康に良いですよ!(^^)!
・二番茶はあと何を頑張れば一番茶になれるの?
→ どう頑張っても一番茶にはなれません😢
以上、株式会社さがみ園の菊地原敦史でした!